Degital World Becoming

SIer兼電気機器メーカーで働くIT営業マンの私が、「今後世の中はデジタル化の結果こうなっていく」というある種妄想じみた未来予測を投稿。

日本発!ソフトバンクがシェアサイクル事業に参入!!~HELLO CYCLING~

newspicks.com


ソフトバンクがシェアサイクル事業に参入しました。(正確には、ソフトバンクVBがベンチャー子会社に出資)
Hello Cycleという会社がこのサービスを展開する担い手になるみたいです。


シェアサイクルって知ってますか??


いわゆる、「空いてる自転車をシェアして勝手に乗っていい」というサービスなんです!

若いころチャリパク(道端に落ちてる自転車を勝手に盗んで乗り回す)やったことある人もいると思いますが、それがなんと合法的にできちゃうわけです!!(もちろん、お金を払ったりしなきゃいけませんが)




中国ではすでに「Mobike」というシェアサイクルサービスが普及してますし、台湾ではYoubikeというのもあります。中国のMobikeはイギリスでもサービスを展開しており、自転車業界のUberとなろうとしていますね。


日本ではまだこういった自転車シェアリングサービスが普及しきってはいない状況です(もちろんレンタサイクルのようなサービスはたくさんありますが)。




今回、中国のMobikeと、ソフトバンク出資のHallo Cycleは根本的に違うところがあります。

それはMobikeが垂直統合のサービスであるのに対して、Hallo Cycleは水平分業型のサービスであるということです。



Mobikeは、スマフォでカギを開けることができる、スマートロックというデバイスを自前で開発し、自転車に搭載しています。この搭載された自転車はMobike所有の自転車です。

 
つまり、Mobikeの持ち物=サービスプラットフォーム自転車+スマートロックデバイス&システムとなります。自転車の貸し手はMobikeになるのですね。


それにたいして、Hallo Cycleが目指すサービスは、完全なシェアリングエコノミーサービス。つまり、Uberと同じで、自転車の貸し手は企業は企業でも、様々なシェアレンタル民間事業者です。Mobikeが自社で自転車を用意していますが、Hallo Cycleではプラットフォームだけ用意し、そこにさまざまなシェアレンタル事業者が登録する、ということになります、

つまり、Hallo Cycleの持ち物=サービスプラットフォームのみ(+スマートロック技術?)となります。

まさに自転車版シェアリングエコノミーの先駆けとなる存在を目指してしまっているということですね。


垂直統合型は自前で自転車といった資本を投下しなければなりませんが、水平分業型モデルでは自分で資本を持つ必要がありません。AmazonAirbnbと同じで、自分で在庫を持つ必要がないのが水平分業型モデル。

代って何が言いたいかというと、Mobikeのシェアサイクル自転車数はMobikeの資金や資本数に依存するのに対し、Hallo Cycleはその地域にいるシェアレンタル事業者の自転車の数を上限としたほぼ無制限の自転車をシェアサイクルサービスとして提供できるのです。


いわゆるネットワーク効果に近いと思いますが、こうしたシェアサービスは、提供できるサービスの数に、そのプラットフォームの価値が依存します。あなたは、あんまり自転車数が登録されていない上に、近くに借りられる自転車がないプラットフォームと、自転車登録数が多く、近くに自転車がいくらでもあるプラットフォーム、どちらを使いたいですか??


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引用元:「シェアリング×プラットフォーム」でつくる“ショートな移動”とは


つまり、ビジネスモデル的には

Hallo Cycle>Mobike

となりうる余地がいくらでもあるということですね。

Hallo Cycleではプラットフォームに登録できるのはシェアレンタル事業者だけで、これがもっと開かれるとしたら(例えば10台くらいの自転車を貸し出す個人事業主や、一台だけ自転車もってるアパート住みの大学生に対して)、完全に自転車版Uberになっちゃいます。

「今日は天気がいいなぁ~~。自転車でどこかに出かけたい気分だ。隣の家の自転車を借りて遠出しよう!


「ちょっと待ち合わせまでじかんあるけど、この辺なんもないなぁ。近くにあるシェアサイクルで1駅くらい遠出しよう

いつの日か、こういう世界が普通になっていくわけですね。いやいつの日かでもなく、多分来年とか再来年にはもうこういう世界が来ます。




中国のMobikeがすでに日本でも福岡や札幌で商業展開を計画中です。MobikeとHalo Cycle、競合する可能性が大、大、大ですね。


thebridge.jp



news.mynavi.jp




今後の世界


自転車でさえもシェアリングされた、究極のモビリティ社会が実現する。



ただ、少し疑問ですが、自動運転が完全に実用化されてしまったら、シェア自転車よりも自動運転車、となるかもしれません。

しかしながら、「健康志向」型の顧客は一定数存在するのと、本当にショート距離を移動したいというニーズは存在するので、自動運転技術が定着したのちもシェア自転車はまさに一定のシェアを獲得するかもしれませんね。


それでは!